CBAM

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Carbon Border Adjustment Measure

炭素国境調整メカニズム

概要

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2023年5月に施行された、EU域外からEUへの輸入品に対し、製品に含まれる温室効果ガス(GHG)排出量の申告と、その量によって定められる「炭素価格」の支払いを義務付ける法令。
2023年10月から2025年12月末までは移管期間として申告義務が発生し、2026年1月より支払い義務が課せられる。

解説

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EU域内の事業者が排出量取引制度(EU ETS)に基づいて課される炭素価格に対応した価格を、EU域外からの輸入品にも課すことで、炭素価格や脱炭素対応の負担が必要な域内生産品の競争力低下や、炭素価格負担回避のための域外生産移転(カーボンリーケージ)を防ぐことを目的としている。
2023年10月から2025年末までの移行期間中、対象製品の輸入者または間接通関代理人は、①四半期ごとに各製品の生産拠点ごとの輸入総量、②各製品の実際の直接排出量、③EUが規定する間接排出量、④輸入元国で支払い済みの炭素価格を、欧州委員会に報告する義務が生じる。
そして、2026年から本格運用開始後は、対象製品の輸入者は報告義務だけでなく、EU加盟国の当局からCBAM証書(クレジット)を購入する必要がある。

対象製品は現在、セメント、肥料、電力、鉄鋼、アルミニウム、水素となっているが、欧州委員会は2025年にCBAM対象に製品を追加するかどうかの評価を行う予定であることから、2026年までに対象範囲は拡大する可能性がある。
CBAMは、コストをかけて排出抑制、削減に取り組むEU企業が、排出量の多い外国企業に売り負けて不利益を被ることがないよう、排出量の多い製品を輸入する意味がなくなることを目指しており、これにより、世界貿易を新たに再構築すると期待されている。
一方で、中小企業にとっては対応にかかるコスト負担が大きい点や、中小規模の輸入企業がどこまで製造元のメーカーからの理解を得られ、情報開示できるかが課題とみられている。

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