さまざまな機器がコンプレッサで動いている

コンプレッサは圧縮空気を作り出すための設備であり、作られた圧縮空気は、配管を通って工場内の空圧利用機器へ送られ、各機器を動かします。
製造現場を見渡すと空圧利用機器はたくさんあり、射出成形工場であれば
・取り出し機の吸盤
・ゲートカット用のエアニッパー
・金型や製品の付着物を吹き飛ばすエアガン
・金型清掃時のサンドブラスト
などが目に入ってきます。
また、射出成形工程以外にも、ブロー成型でのパリソンへの空気の吹き込みや、塗装工程でのスピンドルの回転も、コンプレッサが作り出した圧縮空気によって作動しています。

部品製造現場から少し離れても、鉄道車両のエアブレーキや、水道の水質調整、スプリンクラーでの噴水にも使われており、食品加工工場においても、例えば小麦や砂糖などの粉体輸送や、玉ねぎの皮を剥く工程など非常に多岐にわたる用途に圧縮空気が使われています。

コンプレッサの電力消費量

さまざまなモノや機器を動かすコンプレッサは、なんと日本全体の総発電量の約5%を消費していると言われています。
(ご参考:2020年度 日本の総発電量 8,454億kWh ※1 、 コンプレッサの使用電力量 約423億kWh ※2)


※1 資源エネルギー庁.電力調査統計「結果概要【2020年度分】」,参考_2023.4.26.
  https://www.enecho.meti.go.jp/statistics/electric_power/ep002/pdf/2020/0-2020.pdf
 ※2 情報提供;コベルコ・コンプレッサ㈱様


また、製造している品目や使用している他の設備にもよりますが、一般的な製造工場の使用電力量のおおよそ20~25%がコンプレッサによって消費されていると言われています。
つまり、仮にコンプレッサの使用を効率化し、20%の消費電力改善ができたとすると、工場全体の総電力量を4~5%も削減できることになります。

コンプレッサの運転経費

日本全体の5%、工場全体の20%と言われてもちょっとピンとこない…という方もいっしゃるかと思います。
以下の表は、コンプレッサ(出力75kW×1台)を稼働させるのに必要な、電気代を含む一年間の経費です。

画像提供:コベルコ・コンプレッサ㈱


こちらの表をもとに、実際の貴社での電気料金や、今後の値上げ分を加味した料金を当てはめたり、稼働時間などの諸条件を実際の数値に置き換えていただくことで、削減できた場合の経費金額への影響等を、より実感いただけると思います。

改善に向け、先ずは測定・診断を

ここまでで、GHG削減・コスト削減のためには、コンプレッサの省エネ対策が欠かせないということをお気づきいただけたと思います。
実はコンプレッサの電力消費は、機器の稼働状況に合わせた調整や、見落としがちなポイントの確認により、改善することができます。
詳しくはまた次回ご紹介いたしますが、改善を行なうには現状をしっかり把握すること、そして具体的な対策を立てて実践することが必要です。
コベルコ・コンプレッサ様では、コンプレッサの稼働測定・診断を含む省エネコンサルティングを展開されています。

☑ コンプレッサの機種・圧縮方法を問わず測定が可能(コベルコ以外の機械でも対応可能)
☑ 機器単体の簡易的な測定・診断から、エアラインを含む総合的なエアシステムの本格診断まで可能
全ての機器を同時に実測(コンプレッサ・レシーバタンク・エアラインなどの電流・圧力等の必要データを同時に収集)

是非この機会に、コンプレッサの改善に着手されてはいかがでしょうか?お気軽にお問い合わせください。

記事制作協力:コベルコ・コンプレッサ㈱

コンプレッサ特集記事一覧

  1. ① 工場省エネのポイント 大飯(電気)喰らいな「コンプレッサ」の実態
  2. ② 実践・工場省エネ コンプレッサ運転システムの構築
  3. ③ 設備の消耗品交換についての新たな考え方 ~大手電力7社6月からの電気料金値上げを受けて~
  4. ④ 工場省エネ提案 ~エアー漏れ対策の重要性と効果~
  5. ⑤ 工場省エネの実現に向けて ~コンプレッサの吸込み空気温度と配管設計~