公開日:2024/06/04

最終更新日:2024/06/10

法人向け、後悔しない太陽光選定のポイント・前編 【東京ガス:ヒナタオソーラー】

太陽光発電システムの導入には、事前に考慮すべきいくつかのポイントがあります。意外と陥りがちな「検討のやり直し」を避け、自社に最適な選択をするプロセスをスムーズに進めるための「法人向け太陽光発電システムの選び方」を前編後編にわたり、紹介します。

太陽光発電システム導入の選択肢

■設置場所
太陽光の導入方法にはいくつかの種類があります。まず重要なのは、「どこに設置するか?」です。設置場所には「オンサイト」と「オフサイト」の2つの種類があります。

画像提供:東京ガス株式会社


ここからは、比較的導入に向けた検討がしやすいオンサイトへの設置を前提として検討のポイントを詳しく解説していきます。


■契約形態
設置場所が決まれば、次に「どの契約形態を選択するか?」を検討します。契約形態にはいくつかの種類があり、代表的なものには “PPA” “自己所有” “リース”の3つがあります。
それぞれの一般的なケースを表にまとめます。

画像提供:東京ガス株式会社


上記のようにメリット・デメリットがありますので、仕組みを理解し、自社に最適な導入方法を検討することが重要です。

太陽光発電システムを選ぶ際に確認したいポイント①

リスク対応も含めたライフサイクルコスト
太陽光発電システムの導入を検討する際には、ライフサイクルコスト(設置から稼働、その後の維持管理にかかる費用)を考慮することが重要です。現在、太陽光パネルのメーカーは25〜30年の保証期間を提供しており、長期間使用できる商品となっています。したがって、日常的、定期的なメンテナンスは、システムを長く、効果的に活用するために欠かせません。また、自然災害による被害やシステムの不具合が発生した場合には、適切な対処ができることも重要です。
これらの費用が発生することや、それに対応するために自社の従業員が活動すれば人件費もかかることを押さえておきましょう。

画像提供:東京ガス株式会社


✓導入費用
太陽光発電システムの導入には設計、材料、施工などの費用がかかります。さらに、屋根に設置する場合には、屋根の状態や形状、耐荷重によっては屋根の防水工事や建物の補強工事などが必要になることがあり、その費用が追加されます。太陽光事業者に相談する前に、屋根の形状や状態を把握しておくと、費用確定までの行程がスムーズです。設計図面や屋根の写真などを準備しておくとよいでしょう。

✓維持管理費用
太陽光発電システムを稼働後長期的に有効活用するためには、日常の監視や定期的なメンテナンスが必要です。例えば、パネル表面の清掃、ねじのゆるみの修繕をはじめ、発電量の変化を捉え、その原因を究明し、電気設備の不具合などを未然に防ぎ、万一発生しても速やかに対処するための点検・運用管理を行います。これらには、管理人件費もしくは委託費、故障の際の部材交換費や工事費などが発生します。

✓保証と保険
太陽光発電事業者が提供する保証や保険にも注目する必要があります。故障や損傷時の部材交換費や工事費などについて事業者がどこまで負担するかが曖昧なまま契約をし、トラブルとなるケースがあります。一般的に事業者が負うべき工事の瑕疵責任(不適切な工事による責任)の対象期間は1年間です。不要なトラブルを回避するために、手間はかかりますが太陽光発電事業者と需要家の責任の分界点をしっかり確認してください。また、最近では需要家の負担をカバーする保険などもありますので損害保険会社に相談するのもよいでしょう。

こうした費用は自己所有、PPAモデル、リースといった契約形態によって負担の仕方が異なります。サービスの内容にどこまで含まれるかを確認した上で自社にあった選択をよく検討しましょう。

太陽光発電システムを選ぶ際に確認したいポイント②

維持管理体制
維持管理に必要な体制をつくるため、どのような業務が発生するのかをつかんでおきましょう。
代表的な維持管理業務は以下のとおりです。

✓維持管理計画の策定
維持管理は、太陽光発電システムを長期的かつ効果的に活用するために不可欠です。そのためには、維持管理計画を立て、それに基づいた定期的な点検、清掃、保守、修繕を適切に実施することが重要です。また、異常値やトラブルが発生した場合の対応策を明確に定めることも忘れずに行いましょう。
トラブルの対処方法や修理内容によっては、施工会社、設備・材料メーカーの補償の対象外になる場合もあるなど、修理費用の妥当性は、知識と経験がないと的確に判断することが難しい分野です。維持管理担当者が太陽光発電システムに関する理解を深めることはハードルが高ければ、信頼できる維持管理会社に委託することを検討してもよいでしょう。

✓ドキュメンテーションの整備
太陽光発電システムを長期的かつ効果的に運用するためには、設計図、操作マニュアル、点検記録、メンテナンスログなど、適切なドキュメンテーションの作成と管理が重要です。トラブルや故障が発生した場合に原因分析を行うための情報として必要ですし、再発防止策を検討するためにも重要な情報源となるからです。さらに、太陽光発電システムの更新計画を立てる際にも役立ちます。

こうした維持管理業務に必要な人材の確保や育成、マネジメントには手間と費用がかかります。過去に自己所有を選択されたお客さまからは、企業運営において負担が大きかった、とご相談いただくことがあります。PPAモデルやリース契約では維持管理がサービスに含まれていることでこの負担を軽減またはなくすことができるという点が魅力といえます。

(後編に続きます。)

出典:東京ガス株式会社 https://www.hinatao.co.jp/hinatao_solar/blog/article/blog-detail-04.html

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profile

来村 俊郎

東京ガス株式会社
ソリューション共創本部 ソリューション事業推進部 太陽光発電事業グループマネージャー

ヒナタオソーラー(hinatao.co.jp)


東京ガスに入社後、Harbard Uni Weatherhead Center 客員研究員として「脱炭素に向けたスマートシティネットワーク構築」をテーマに研究、論文を執筆。その後、東京ガスリブソリューションズ㈱ 常務取締役に就任。新規事業会社2社のコーポレート部門を支援。このとき支援を行った事業会社のひとつである㈱ヒナタオエナジーの代表取締役に就任。ヒナタオソーラーが東京ガスに事業継承された現在は、マネージャーとして事業拡大に携わる。