公開日:2023/09/13

最終更新日:2023/09/22

工場内の「エアーブロー」を見直すことで省エネを実現!

ロシアのウクライナ侵攻の影響を発端とするエネルギー問題が深刻化する中、工場で使用する電力消費量の削減を始めとした省エネは、より具体的に推し進める必要がある課題となりました。その解決に繋がるヒントをご紹介いたします。

エアーの使い方が省エネに繋がる?

世界の電力需要用途の内、約40%はモータの使用電力であるとも言われており、日本国内に置き換えても約55%は三相誘導電動機の消費電力であると言われております。
即ち、このモータに関する省エネを推し進めることは、大幅な省エネを行なうにあたっての大きなカギであり、近道と言えます。
モータが使用される用途として、さらに大きなシェアを占めるのが、送風機を始めとした工場内の「風」です。

工場の中で使用される「風(エアー)」にはさまざまな用途があり、その一つとして挙げられるのが「エアーブロー」です。
風を当てて異物を除去したり、水分を吹き飛ばしたり、熱いものを冷却したり・・・。
このエアーブローに着眼した省エネに繋がるヒントをお届けします。

画像提供:昭和電機㈱

比較!コンプレッサと送風機の「エアーブロー」

エアーブローに使用される動力源は、送風機とコンプレッサ(ルーツブロア)の大きく2つに分類されます。
2つにはそれぞれ特徴があり、用途と目的に応じて使い分けをすることで、電気使用量の削減を図ることができ、省エネに繋げることができます。

◆コンプレッサー
(特徴)
 空気を圧縮することで、高圧な空気を供給することができる。圧力は送風機の約60倍。
(長所)
 ・エアーブローにおいては、空気の波動により凸凹が多く、粘度の高いものでも剥離することができる。
 ・圧力が非常に高いため、配管距離、曲り、分岐などの圧力損失を考慮する必要がほぼない。
 ・配管は長くても良いので、配管スペースを考慮する必要がない。
(短所)
 ・風量が少ないので、風の当たる範囲が狭い。
 ・広範囲にわたる水滴・油滴の除去に適さない。
 ・連続運転の場合、空気の消費量に比例し、電力量が大きくなる。

◆送風機
(特徴)
 空気の圧縮がほぼなく、そのまま送り出す。風量がコンプレッサの約125倍。
(長所)
 ・風量が多いので、吹き出しの幅、厚みを広くとることができる。
 ・広範囲にわたる水滴・油滴の除去に適している。
 ・連続運転により風量が増えても、電力量に大きく影響しない。

それぞれの特徴を踏まえると、
狭い範囲で凸凹が多く、粘度の高いものを瞬間的に除去する → コンプレッサ
広い範囲で凸凹が少なく、粘度の低いものを連続的に除去する → 送風機

このように選び分けをすることができます。

画像提供:昭和電機㈱

送風機を用いたエアーブローの省エネ効果

コンプレッサと送風機では、風量1m3あたりでのエアー単価に大きな差があります。
そのため、凸凹が少なく粘度の少ないものを広範囲にエアーブローする場合、コンプレッサよりも送風機を使用した場合の方が、適している場合があります。

例えば、消費電力25.52kWのコンプレッサを使用したエアーブローを消費電力2.1kWの送風機に置き換えができた場合、
・1年間で削減できる電気代は644,050円
・1年間で削減できるCO2排出量は18,209㎏
となります。
(1日10時間250日稼働、電気料金を11円/kWh、CO2排出量を0.311/kWhとした場合)

画像提供:昭和電機㈱

エアーブローを制する者が省エネを制す!?

工場内の消費電力量の内、コンプレッサが占める割合は大きく、エアーの効率的な利用は、コストダウンに大きく貢献します。
コンプレッサで供給しているエアーの一部を送風機に置き換えできた場合、消費電力量の大きな削減を見込むことができます。
また送風機に置き換えられれば、コンプレッサのエアー資源を他に割り振ったり、将来的にコンプレッサの更新検討を行なう際には、
容量の小さいコンプレッサに置き換えることもできます。

工場内でのエアー利用の効率化をご検討であれば、是非一度ご相談ください。

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富村 大智

昭和電機株式会社 エンジニアリング営業部 大阪本社営業部
<専門分野>送風機、ミストコレクター、集塵機など風にまつわる作業環境改善機器
<紹介文>送風機と周辺機器をフレキシブルに組み合わせることで、みなさまの「ちょこっとした悩み」を解決。安全で快適な作業空間をエンジニアリングの力で。