公開日:2023/12/11

最終更新日:2023/12/11

雪冷熱でCO2を大幅に削減するデータセンター

今日、デジタル社会の進歩と共に、サーバーなどのコンピュータ機器から排出されるCO2が増大している。AI、自動運転、高画質動画、マイニング、メタバースなどの利用拡大により、データの演算量や保管量、転送量が飛躍的に増加すれば、これらを処理するコンピュータの電力消費と連動してCO2の排出量も増大するのである。

ホワイトデータセンター(WDC)とは

一般的なデータセンターではサーバーを冷却するための電力が、データセンター全体を動かすための電力の約4割から5割を占めていると言われている。
一方、弊社㈱ホワイトデータセンター(WDC)におけるシステムは、サーバーの冷却に必要なエネルギーに除排雪の冷熱を利用していることから、冷却のための電力をほぼ必要としない。

また、再生可能エネルギー(再エネ)をデータセンターに使用することは、従来型の電力よりもコストが高くつくことから、価格競争力の面でビジネスが難しくなるが、WDCでは、そもそもの消費電力が少ないことから、再エネを用いても高いコストパフォーマンスを提供を実現している。
IT業界でも、再エネを使っていくという動きはあるものの、使用電力量そのものを減らそうという動きは見られないが、WDCはこの課題を解決する世界的にもユニークな取り組みをしている。

画像提供:株式会社ホワイトデータセンター

サーキュラーエコノミー

サーキュラーエコノミー(循環経済)とは、原材料を製品化し、利用して廃棄するという従来型の一方通行の経済活動ではなく、原材料の投入を最小限に抑えつつ、従来捨てていたモノを再利用して、新たな付加価値を生み出し、資源消費を最小化することで、持続可能な経済活動を目指すものである。

WDCでは、冬期にサーバーから出る廃熱を、隣接するビニールハウスへ供給することで、野菜や海産物の生産を行っている。従来は捨てられていたサーバーの廃熱(エネルギー)も余すことなく活用しているのである。また、ここから得らえる収入をデータセンターの運営費用に転化することで、顧客への提供価格を抑えることに役立てている。

画像提供:株式会社ホワイトデータセンター

世界最高レベルのPUE値

WDCでは、冬の間、データセンター棟の脇に除排雪を集め、その上をウッドチップで覆うことで万年雪山を作り出している。
夏期はこの雪山の下に敷設された不凍液が流れるパイプを通して冷熱を取り出し、これを冷風に変換してデータセンター内に送り込むことで、本来冷房に掛かる電力を不要としている。
これによりPUEは年間平均1.09という世界最高レベルの値を実現している。

PUEとは、Power Usage Effectiveness (電力使用効率)の略で、データセンターのエネルギーの効率を表す指標である。
計算式は「データセンター全体の電力使用量 ÷ サーバー機器の電力使用量」で、サーバー機器以外にどれくらい電力が使用されているかを示している。

世界的な脱炭素化の潮流の中で、企業の社会的責任(CSR)として、CO2排出量の削減が求められているが、WDCを利用することで得られるCO2削減量は、1ラック当たり年間23.69トン※にも及ぶ。
脱炭素化を宣言しつつも、実施がままならない企業にとっては、サーバーを預けるだけで、取り組みができることになる。
※再エネを使用して、弊社の想定する標準的なサーバーを設置した場合の試算

画像提供:株式会社ホワイトデータセンター

北海道美唄市をデータセンターの集積地に

WDCがある美唄市は、北海道の中でも降雪量の多い地域であり、除排雪からの取得できる冷熱は豊富である。また、同地の工業団地には80haの未使用土地が残されており、価格は市の助成金を使うと平方メートル当たり数十円と安価である。

画像提供:株式会社ホワイトデータセンター


防災面においても台風が上陸する可能性が低いことや、震度4以上の地震が10年以上発生していないなど、自然災害が少なくデータセンターを設置することに適した場所である。そして、今後、需要が拡大していく再エネの発電についても、バイオマス発電に使用することができる原料が豊富であることから、美唄市はデータセンター集積地として将来的に非常に有望な土地である。弊社は、この地をホワイトデータセンター集積地にし、脱炭素社会とサーキュラ―エコノミーの世界的なモデルとすることを目指している。

WDCのデータセンター内でのサーバー運用に興味のある方はこちらまで。

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伊地知 晋一

<所属>株式会社ホワイトデータセンター 代表取締役社長
<専門分野>ITビジネス全般と新規事業開発
1995年からIT業界に入り、数多くの新規事業を立ち上げて来た経験を生かして、ITの脱炭素化に取り組んでいる。