プラスチック製パレットが増えている理由

世界的な物品貿易量の増加や、EC市場の成長による宅配便の増加など、さまざまな産業で「物流」の規模が拡大している中で、商品の荷役、輸送、保管にパレットはフル活躍しています。木材の加工容易性から、コストの安い木製パレットが大半を占めていますが、耐久性や使い勝手の良いプラスチックパレットのシェアが年々高まっています。耐久性の面では、プラスチック製は木製に比べ強度が高く、腐食もしないので安全に荷物を運ぶことができ、長期間使用することができます。使い勝手の面では、プラスチックは薬品や油に強く、また害虫や菌が潜伏しにくいため、あらゆる商品の保管と運送に対応できます。 総合環境ソリューション企業である J&T環境 は、プラスチックパレットへの需要と資源循環への社会的要求の高まりに対応した、リサイクルプラスチックを100%使用したパレットを製造しています。

㈳日本パレット協会.「データ集(生産数量&レンタル保有数量)」,参照_2023.2.20.
https://www.jpa-pallet.or.jp/data/

CO2を50%削減したパレット

100%リサイクルプラを使用し、優れた性能をもつパレットを量産するのは容易ではありません。先ず、1枚10㎏以上あるパレットを量産するため、材料となるリサイクルプラを安定的に大量に調達する必要があります。さらに、バージン材を使用したパレットと同等の性能を発揮するため、リサイクルプラもバージン並みの性能・品質をもつ必要があります。 リサイクルプラは、原資となる廃プラの種類によって物性が異なり、また調達できる数量も異なるため、パレットの量産に必要な数量を賄うには、いくつかのリサイクルプラを配合する必要があります。J&T環境は、家庭や企業から出るさまざまな廃プラからリサイクルプラを製造しているため、豊富な選択肢とリサイクルノウハウによって、最適な材料配合を設計することができました。 J&T環境では、材料がつくられ、それが製品になり、廃棄・リサイクルされるまでの環境負荷を把握(LCA=Life Cycle Assesment)することができ、それを製品一個あたりの生涯排出CO2に換算することができます。LCA算定ツールを手掛けるベンダーの監修のもと、J&T環境が独自に算定したところ、100%リサイクルプラパレットは、バージン材を使用したパレットに比べ、50%のCO2削減になるという結果が出ています。

画像提供:J&T環境㈱
J&T環境リサイクルプラスチックパレット/型番:JK-RP-1111

客観的、定量的に環境にやさしいパレット

LCAは、算出する当事者が計算範囲を自由に決めることができるため、同じような製品であっても企業によって計算範囲が異なれば、算定される数値がばらつくことなります。 そこでJ&T環境では、一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO) が運営する環境ラベルプログラムである「エコリーフ」を取得しました(詳細は以下URLをご参照ください)。エコリーフは、ISOに準拠した共通のルールのもと、第三者によると審査を通じて、製品ごとに「環境特性」の数値評価と認定を受けるものです。環境特性とは、その製品のライフサイクルを通して排出される温暖化、酸性化、オゾン層破壊、水質汚濁などの「環境負荷」や、消費されるエネルギー資源や資源枯渇などの「資源負荷」をいいます。エコリーフ認定された製品(またはサービス)は、SuMPO環境ラベルプログラムのwebサイト上で公開されますので、認定をうけた製品の購入者は、信頼性の高い数値データをもとに自社のLCA算定を行なうことができ、また公開されている情報を参考に、環境負荷低減の施策を検討することもできます。

㈳サステナブル経営推進機構.「SuMPO 環境ラベルプログラム」,出典_2023.2.20
https://ecoleaf-label.jp/pdf_view.php?uuid=cc2b50f7-2d84-4fbe-a88a-68c0af1aef22.pdf&filename=JR-BB-22002E_JPN.pdf”

制度を活用したサステナブルな取り組み

さらにJ&T環境は、「J-クレジット制度」を活用し、エコリーフで認定されたCO2排出量分のJークレジットを購入することで、CO2排出量をゼロ(カーボンオフセット)にした、「カーボンフリーパレット」の展開も進めています。 J-クレジット制度の解説はここでは省略しますが、企業の事業活動における環境負荷の開示・削減が求められていく中で、開示や削減に関わる制度の整備も進んできており、それらを積極的に活用する企業の試みも増えてきています。 今後100%リサイクルプラパレットや、カーボンフリーパレットなどのサステナブルな製品の導入事例を通じ、サステナビリティを目指す企業の取組みを紹介していきたいと思います。