公開日:2024/02/21

最終更新日:2024/02/22

「添加剤ソリューション」による、リサイクルプラスチックの品質改善

サステナビリティというキーワードが、プラスチック業界でも根付いてきたように感じます。特にリサイクルというワードは、紙面などでも見ない日が少ないぐらいになっています。ただ、実用化という意味では、まだまだ過渡期という印象を受けており、リサイクル原料を使用されている各企業様におかれましても、製品のQualityを目標値までもっていくことに苦戦している、という声を伺います。
今回は、リサイクルプラスチックの物性向上、品質向上に向けて検討いただく機会の多い、BYKの添加剤製品を紹介させていただきます。

相溶化、カップリング効果 「SCONA」

一般的に「酸変性ポリマー」などと呼ばれ、無水マレイン酸(MAH)を主とする官能基を、非極性ポリマー(主にポリオレフィン)に溶融混錬し、グラフトした溶融グラフト製品があります。
市場では、ポリマーアロイの相溶化剤やフィラーとのカップリング剤として利用されています。BYKの「SCONA」は、その独自の固相グラフトプロセス(固相グラフト+溶融グラフトのプロセスでの製品もある)により、下記の特徴を有しています。

①高グラフト化率
②主鎖ポリマー、グラフト基の多様性
③未反応の遊離グラフト基の少なさ

このようなポイントで適切なSCONAグレードを選定いただくことにより、リサイクル材をベースとしたコンパウンド配合処方でも、混在する塗膜などの異物の相溶化や、異種材料のアロイの機械物性改善効果が発揮しやすいと考えています。
また植物由来フィラー(木粉・CNF)や、リサイクルカーボンファイバーなどに対しても、ベース樹脂とのカップリング剤効果が期待でき、昨今のプラスチック素材への環境配慮のニーズに対する有効な対策と考えています。
直近では、PLA主鎖のSCONAグレード「TPPLシリーズ」を上市しており、生分解のニーズへもアプローチしています。

画像提供:ビックケミー・ジャパン株式会社

老化防止、安定化 「RECYCLOBYK、BYK-MAX HS」

リサイクルプラスチックは、使用時の環境や用途により、熱や光による劣化や、塗料をはじめとした表面付着物により、バージン材と同等の性能を保つことは難しい場合があります。
また多層フィルムのように、異種材料が分離されていない状態でリサイクルしなければいけないこともあるため、とても難しい条件下で目標物性を達成できる処方を検討する必要があります。

BYKでは、安定剤混合顆粒「BYK-MAX HS」を長年取り扱ってきた知見から、リサイクル原資の素性と、リサイクルペレットが使用される用途の要求物性に適した「RECYCLOBYK」グレードを上市しています。

画像提供:ビックケミー・ジャパン株式会社


これら混合顆粒は、その性状から、粉体が多い個々の添加剤に比べ、
・生産工程内での高いフィード性
・作業環境の改善
・飛散や分級固化によるフィーダー掃除の為のダウンタイムの削減
・歩留まり向上による(間接的な)CO2 排出量削減
といったメリットがあります。

臭気・VOC低減効果 「BYK-MAX P4200、BYK-MAX OR4206、OR4207」

特にポストコンシューマーリサイクル材の場合、リサイクル原資に付着した汚れや、成形加工時での熱分解、使用時の酸化・光・加水分解などに起因する悪臭を含むことが多く、それらの原因となる化学物質の低減が求められます。

コンパウンド時に、効果的に低分子物の除去低減(ストリッピング)する「BYK-MAX P 4200」と、悪臭を中和低減する「BYK-MAX OR 4206,4207」があり、個々のケースにより、いずれかもしくは両方のBYK-MAXを使用いただいております。

画像提供:ビックケミー・ジャパン株式会社

ともに課題解決に取り組ませていただきます

BYK(ビックケミー)は、全世界に63会社法人、47工場および60を超えるラボ拠点をもつ、プラスチックや塗料・インキの添加剤ソリューションを展開するグローバルカンパニーです。
日本国内では40年以上活動を行なっており、東京・大阪にオフィス、兵庫県尼崎にはテクニカルセンターがあり、皆様とご一緒に課題解決に取り組ませていただきます。
リサイクルプラスチックの品質改善をご検討の方は、是非ご相談ください。

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ビックケミー・ジャパン株式会社

プラスチック添加剤部
        
<専門分野>熱可塑性樹脂向け添加剤
相溶化剤、有機処理クレイや安定剤マスターバッチ等各種添加剤を取り扱っており、お客様へのソリューション提案しています。