公開日:2023/07/04

最終更新日:2023/08/04

豊かな「食」を陰で支える素材
Tritan™「トライタン」

「食の豊かさ」という言葉から連想されるのは、色とりどりの食材や料理が並んだ食卓でしょうか?もちろん美味しい食べ物が主役であることに間違いありませんが、plaplatでは、主役の活躍を文字通りいろいろなかたちで支えているプラスチック素材をご紹介します。

Tritan™とは

皆様は「Tritan™」(トライタン)をご存じでしょうか? もしかしたらデパートやネットショップで、グラスやスポーツボトルを見かけられた際に、目にされたことがあるかもしれません。
実は「Tritan™」とはプラスチック材料のことで、アメリカのイーストマンケミカル社が製造している、コポリエステル樹脂の商標になります。ガラスのような透明感とともに優れた物性をもつことから、前述のようにグラスなどの食器類に多く使用されているエンジニアリングプラスチック(エンプラ)です。

ガラスのように透明でありながら、割れない



「ガラスのような透明感」をもちながら、ガラスとは異なり「落としても割れない」ことから、Tritan™は家庭向けの食器類での使用はもとより、外食産業でも活躍の場を広げています。

大手イタリアンレストランチェーンでは、2018年から各店舗でTritan™製のジュースグラス・ワイングラス、デカンタ、ビールジョッキを導入されています。
来店されたお客様に、より安心・安全な食事環境を提供できるよう、割れてしまう可能性のあるガラス製食器から、Tritan™製に置き換えを進められおり、これまでほとんど破損による補充交換は行なわれずに耐久期間を全しており、今後第2世代目のTritan™製食器の導入が予定されているそうです。

また、ガラスからTritan™に替えることで、従業員の方にもメリットがあるそうです。
ガラスの比重が「2.5」なのに対し、Tritan™は「1.18」と半分以下です。食器が軽くなることで、メニューの提供や清掃、ドリンクバーのグラス補充などが効率的に行なえるようになり、何より肉体的・精神的負荷が軽減されているそうです。

Tritan™製の割れない食器は、お客様にとっても店舗で働く従業員の方にとっても、安心・安全な環境を作り出しているのです。

優れた物性を表す試験データ

冒頭から記載させていただいているTritan™の『ガラスのような透明感』は、数値的には「全光線透過率 90%」「ヘイズ 0.42%」と表すことができます。100の光がグラスを通過した後90届く、曇り度合いはわずか0.42%、とイメージしていただくと、かなりの透明度なのが想像できると思いますが、実際にこちらの数値は、透明プラスチックの中でもトップクラスとなっています。

また、『落としても割れない』については、「I-Zod衝撃値 650J/m」であったり、「曲げ弾性率 1,585MPa」で表されますが、こちらについては以下の写真をご覧いただくと分かり易いと思います。
Tritan™を使って成形したジョッキを、車で轢いた写真です。押しつぶされ、変形しても割れていないことが確認できます。

この他にも、さまざまな薬品への耐性や、食洗器での繰り返し洗浄への耐性などの試験も実施しております。詳しい情報をお知りになりたい方、またサンプルをご希望の方は、お問い合わせいただけますと幸いです。

お問い合わせ

各国規制に適応した安全なプラスチック

最後に素材としての安全性について、Tritan™は、以下の各国の規制機関から、安全なプラスチックであると認定されています。

☑ アメリカ食品医薬品局 / U.S. Food and Drug Administration
☑ カナダ保険省 / Health Canada
☑ 欧州食品安全機関 / European Food Safety Authority
  及び欧州委員会 / European Commission
☑ 中華人民共和国衛生部 / China’s Ministry of Health
☑ ポリオレフィン等衛生協議会(日本)

もちろんTritan™は、食器以外の用途でも数多く使用されています。詳細については以下webサイトでご覧いただけますので、是非ご覧ください。

https://www.nagase.co.jp/pp/tritan/

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plaplat編集部

化学品専門商社:長瀬産業グループのメンバーを中心に構成。
専門領域であるプラスチックを基軸に、サステナビリティを実現するためのソリューションと、業界を横断した情報を展開する。