公開日:2023/04/05

最終更新日:2024/05/09

地球温暖化対策素材
Denapolymer™ BPU100-TA50 (開発品)

地球温暖化問題の原因の一つとして「石油由来製品」があります。今後石油由来製品を削減していく為の一つの提案として、鉱物系射出成形用材料である「Denapolymer BPU100‐TA50」があります。
石油由来プラスチックを主原料とせず、無機鉱物を主体とした新しいタイプの熱可塑性素材で、成形品は高い剛性と耐熱性を併せ持ちます。

主成分は「タルク」

Denapolymer BPU100‐TA50は、有害なアスベストの非含有が徹底管理され、化粧品、食品にも使用されている「タルク」が主成分となっています。
「滑石」とも呼ばれるタルクは、石の状態で採掘され、粉砕や除鉄などの工程を経て製造される物質で、化学名で「含水珪酸マグネシウム」と言います。無機鉱物の中で最も柔らかく、耐熱性に優れ、化学的にも安定しているという特徴があります。
Denapolymer BPU100‐TA50には、粒度が小さく良質なタルクを使用していますので、成形品には高級感が感じられます。

Denapolymer BPU100‐TA50に使用されるタルク

タルクパウダーを成形可能な素材に

Denapolymer BPU100‐TA50は、主成分である「タルク」と「PLA」(ポリ乳酸樹脂)を溶融混合した成形材料です。
タルクパウダーは粉状のため、単体での成形加工が難しい素材です。
PLAもまた、熱可塑性樹脂でありながら射出成形では固化しづらく、成形しにくい素材です。
ところがこの2つを混ぜることで、成形し易い熱可塑性素材に生まれ変わります。

主体となるタルクパウダーにPLAを混合すること自体が難しいのですが、高濃度マスターバッチ製造技術である「Ultibatch™」の助けを借りることで可能となっています。
Ultibatch特設ページはこちらから。

Denapolymer BPU100‐TA50 ペレット

PLAとの相乗効果

PLAは、空気中の二酸化炭素を吸収して成長する「植物」を原料とするプラスチックで、生分解性を持ち、最後には水と二酸化炭素に分解されます。
生分解性プラスチックはいくつかの種類があり、分解する環境や速度は種類によって大きな差があります。PLAはコンポスト(熱と微生物の働き)によって分解し易く、海洋中では分解しにくいという特徴があります。つまり生分解性を持つとは言え、ごくごく一般的な環境下(=高温高湿ではなく、バクテリアなどがいない状態)では、ほぼ分解しないと言えます。
PLAは炭素循環に根付いた植物由来の素材であり、生分解性を持ちつつも通常では簡単に分解しない、というメリットをもつ注目すべき素材です。

是非成形品をご覧ください

改めて述べますが、Denapolymer BPU100-TA50は、無機鉱物であるタルクを主成分とした、新しいタイプの素材です。
石油由来プラスチックの概念からは離れても、一般的な射出成型機で成形可能な「熱可塑性成形材料」です。
GHG排出量も、一般的な石油由来プラスチックと比べて少なくなるものと想定しています。

強度としては、曲げ弾性率が15GPa(ISO178)近くあり、カーボン繊維20~30%強化の石油由来熱可塑性プラスチックに匹敵する剛性感です。
耐熱性としては、荷重たわみ温度が150℃(ISO75(0.45MPa荷重))と、日常環境での使用に十分な性能を持ちます。
成形品は、ややひんやりとした、なめらかな質感を持ちます。
是非成形品を手に取ってみて頂けたらと思います。サンプルのご用命やご質問などは以下へお気軽にお問い合わせください。

BPU100シリーズの特性

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plaplat編集部

化学品専門商社:長瀬産業グループのメンバーを中心に構成。
専門領域であるプラスチックを基軸に、サステナビリティを実現するためのソリューションと、業界を横断した情報を展開する。