公開日:2024/03/01

最終更新日:2024/02/26

循環型経済に向けた、エンバリオ社のサステナビリティ施策

高機能エンジニアプラスチックのグローバル企業エンバリオ社。オランダの化学メーカー「DSM」の樹脂部門と、ドイツの特殊化学メーカー「ランクセス」の樹脂部門の合併によって、両社の多彩な材料技術を引き継ぎ、循環経済に貢献するさまざまな製品を取り扱っています。今回はそんな同社のサステナビリティ施策を中心にご紹介します。

持続可能な高性能ソリューションを提供

合算年間総売り上げ40億ユーロ(6,000億円)と、グローバルのエンジニアリング材料のトップ企業にランクインしているエンバリオ社。合計100年の実績を誇る2社により2023年に誕生したため、マテリアルとアプリケーションに関する深い専門知識を持っています。

製品は主に、持続可能な高性能ソリューションに焦点を当て、自動車およびニューモビリティ、電子および電気、消費財など幅広い分野で、世界の主要な市場に製品を供給しています。例えば、自動車のパワートレイン、ブレーキブースター、充電ステーション、エアバック。スマートフォンのUSB-Cコネクターやタブレット。スポーツ用シューズや医療用ガウン、産業用ポンプまで多岐にわたります。

地球規模のサステナビリティ課題

さまざまな製品を扱うグローバル企業エンバリオ社では、プラスチックに関連する地球規模の課題にも向き合っています。例えば、気候変動課題に対する温室効果ガス(GHG)排出の削減、プラスチック廃棄物問題および石化資源の枯渇問題に対する循環型経済ソリューションなどです。

世界各国の動きとしても、GHG低排出、カーボンニュートラルおよびプラスチックリサイクルを加速する規制が強化されています。例えば日本では、GHG排出目標は2030年前に46%、2050年までにカーボンニュートラル、循環型社会に向けてプラスチック資源循環促進法を施行などの動きがあります。

また、2,200を超える企業が科学的根拠に基づく目標を設定し、気候変動に対する行動を起こしており、エンバリオ社もサステナビリティ目標を掲げています。

■企業活動における気候変動対策
・温室効果ガス排出削減(Scope 1+2, 2016年比)
 〜2040年100%
 〜2030年75%
・再生可能エネルギー使用比率100%
 〜2030年

■循環型製品
・すべての製品群で植物由来and/orリサイクル由来の代替案を提供
 〜2030年

具体的な行動として
■GHG排出低減と製品カーボンフットプリントの整備
・ライフサイクル分析のため、すべてのポートフォリオで製品カーボンフットプリント(PCF)値を提供
・再生可能エネルギーを世界中の生産工場で使用
・GHG 排出削減プログラムを実行中

■循環型経済
・すべてのポートフォリオにおいてリサイクル由来 and/or 植物由来ソリューションを提供

■製造設備における再生エネルギー
・風力発電PPA
・太陽光発電地
・太陽光パネル
・太陽光発電PPA

■製造設備における省エネルギー対策
・非効率な工場を閉鎖し最先端の工場を建設 (例. 2022年建設のエバンズビル工場)
・電化および工程中ヒートポンプの導入による省エネルギー化

画像提供:エンバリオジャパン㈱

Envaliorの主な製品事例

以下はエンバリオ社が提供する環境商材の一部です。今後その他商材についても紹介させて頂く予定です。

■リサイクルベースのポリアミド6「Akulon®Repurposed」
インド洋で回収された漁網からメカニカルリサイクルにより製造されるAkulon® Repurposed。この新しい製品ラインにより、Envaliorはビーチや海に捨てられた海洋プラスチックの問題を解決するとともに、低カーボンフットプリント、リサイクルなどの循環型社会に貢献しています。

またこの製品は、サプライチェーンで働く人々の新しいスキルと知識の開発(漁網の収集、仕分け、清掃、加工など)に貢献するとともに、雇用創出の面でも社会的にプラスの影響を与えます。最終製品はサーフボードアクセサリーといったスポーツおよびレジャー分野や、家具、産業用など、さまざまな用途に使用できます。

■植物由来の高耐熱ポリアミド「PA410 EcoPaXX®」
エンバリオ社で最も定評のあるバイオベースエンジニアリングプラスチックです。これは、Envalior独自のC4テクノロジー(1,4-ジアミノブタンによる炭素を4つ含むジアミン)と、食物連鎖と競合しないトウゴマ植物に由来する、自然のC10ビルディングブロック(セバシン酸)の力を組み合わせたものです。短いC4ブロックと長いC10ブロックの組み合わせにより、EcoPaXX®は典型的な短鎖ポリアミドの性能が得られます。耐衝撃性、耐クリープ性、剛性などが優れたEcoPaXX®は、PA66用の既存金型で簡単に加工でき、表面品質も向上しているため、PA66の代替品として自動車部品や水廻り用途、食器・調理器具などの食品接触用途など、多岐にご使用いただけます。

画像提供:エンバリオジャパン㈱

イノベーティブな製品を、お客様と共に

グローバルに生産拠点およびR&D関連拠点を持ち、全世界の従業員は約4,000名。グローバルのさまざまな会社とイノベーションを起こしているエンバリオ社。日本においても、東京、横浜、名古屋の営業・開発拠点において市場のさらなる拡大を目指します。持続的かつ循環型世界に向けて一緒に取り組みませんか? 今まで培ってきた素材のノウハウやソリューションにより、革新的な製品をお客様と共に作っていくことお約束します。

お問い合わせ

profile

吉川 元晴

<所属>エンバリオジャパン㈱ 日本地域コマーシャル本部 事業本部長
エンジニアリングプラスチックスの用途開発を経験後、営業部長を歴任。2023年7月よりエンバリオジャパンの事業本部長に就任。

宮崎 隼人

<所属>エンバリオジャパン㈱ 日本地域コマーシャル本部 サステナビリティ推進チーム
<専門分野>フィルム・シート押出、コンパウンド開発、医療機器向け用途開発など
<紹介文>高機能製品群を中心とした用途開発を担当する一方、サステナビリティに関連するプログラム推進・情報収集/発信を担当。