公開日:2023/12/14

最終更新日:2023/12/11

ノベルティ業界 × バイオマス × プラスチックの新しい取り組み

コーヒーグラウンズ(抽出後のコーヒーかす)を利用したプラスチック材料で、珈琲の良い香りのするお洒落雑貨を制作している株式会社タイヨー。
大正3年からトランプや縁日グッズを販売してきた老舗企業の3代目、平林康徳社長へのインタビュー形式で、3R(Reduce/Reuse/Recycle)プロジェクト及びバイオマスを活用したプラスチック材料「リレジン」のご紹介をします。

見たことのないお洒落雑貨。製作のきっかけは?

質問者:エシカル雑貨やエコな可愛い文房具の、企画制作を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

平林社長:コロナ前まではお祭りやライブイベントが盛んで、歌手やアイドルのグッズ制作、イベントの景品やノベルティグッズの企画案件をたくさん頂いていました。
ところがコロナ禍の影響や、ここ数年でSDGs達成や環境保護が企業の目標となったこともあり、プラスチックでできたアイテムの制作の受注が落ちたんです。
そんな時、トランプの受注が一気に増えまして。トランプは紙でできていますからね(笑)。しかし、景品や付録が全てトランプって味気ないじゃないですか。
そこで、今まで制作してきたプラスチックグッズを、環境に配慮した形で販売し続けられないかなって思ったんです。環境に優しくて消費者がもらって嬉しいアイテムを作ろうとしたら、結果的に材料のプラスチックの制作からすることになりました。

オリジナルのバイオマス配合プラスチックの制作から!?

質問者:それにしてもバイオマスを配合したプラスチックの制作から始めたというのには驚きます。どのような経緯だったのでしょうか?

平林社長:そうかもしれません。弊社も3年前に3Rプロジェクトを立ち上げた際には、リサイクルコルクで出来た文房具や、シートベルトの端材から製造されたペンケースやカバンの取り扱いから始めました。
その後、食品残渣をアップサイクルして配合したプラスチック材料(商品名:リレジン)で、コースターをオリジナルで制作してみました。飲料メーカーのノベルティグッズに、お茶や珈琲の残渣をアップサイクルして制作したコースターがついてきたら面白いだろうなと思って。
展示会にも出て、たくさんの企業様と繋がり、食品メーカー様からは『排出されたトマトを』とか、他にも『うちの柚子を』とか、『お抹茶や珈琲の香りを残したプラスチックを』など、様々なお話を頂くようになりました。企業様の希望とすり合わせながら文房具やライフスタイルアイテムを制作する中で、食品残渣をプラスチック材料に加工するノウハウが蓄積してきました。

画像提供:株式会社タイヨー

企業や自治体とのコラボ企画について

質問者:企業や自治体とのコラボ実績もあると聞きました。具体的にはどのような企画ができますか?

平林社長:下記の3パターンが主な企画案件です。
①食品加工会社様:食品加工の時に発生する食品残渣を活用するパターン
食品の非可食部分や賞味期限切れの食品を乾燥・粉砕してプラスチックに配合することで、オリジナルのプラスチック成形品を制作できます。
*食品ロスや廃棄物をアップサイクルすることにより、企業様のイメージアップを期待できます。残渣の香りや風味を活かしたオリジナリティの高い製品を企画することができます。

②プロダクト製造メーカー様:商品製造の時に発生する木くずなどを活用するパターン
製品の製造過程で発生する木くずや端材などを粉砕してプラスチックに混ぜ、オリジナルのプラスチック成形品を製造できます。
*製品端材をアップサイクルすることにより、企業の環境に対する取り組みのイメージアップが期待できます。また、企業オリジナリティの高い製品を開発することにおり、ファン層の拡大が期待できます。

③官公庁様:地域の特産品や公共エリアから発生する残渣を活用するパターン
地方自治体の特産品である農作物や間伐材などから出る残渣を活用することにより、地域の特性をPRできます。

思い出の企画は?

質問者:最近の企画や、思い出深い取り組みはありますか?

平林社長:そうですね。コーヒーグラウンズ(抽出後のコーヒーかす)の加工でしょうか。弊社ではコーヒーグラウンズ以外にも、抹茶、木くず、竹、竹炭、おからなどの各種残渣を取り扱っていますが、の中でも珈琲は水分と油分をたくさん含み、プラスチックへのコンパウンドが成功するまでに苦労をしました。
具体的に申し上げますと、初期のころはプラスチックとコーヒーグラウンズを混ぜて成形品を作ろうとした際、にうまく成形ができず形になりませんでした。工場ではコンパウントとペレット製造の試行錯誤を重ね、本社では調達するコーヒーグラウンズについて検討を重ねました。
天気の良い日に社員と一緒に、社屋の1階で回収してきたコーヒーグラウンズを天日干ししてみたこともありましたね(笑)。竹を関西に刈りに行った日には社員に木こりと呼ばれ…(涙)。
まだまだ試行錯誤は続いておりますが、おかげさまで楽しくやっています。取り扱える残渣の種類と雑貨アイテムのバリエーションも増やしつつ、これからも頑張っていきます。

画像提供:株式会社タイヨー

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平林康徳

<所属>株式会社タイヨー 代表取締役社長
<専門分野>ブランドディレクター
2000年以降ベビーカーや子供用アイテムのブランディングを手掛け、全国展開に成功。
2015年に株式会社タイヨーの代表取締役社長に就任。
スマートフォンブランド「FONON」制作後、2020年にエシカルなステーショナリーや雑貨アイテムの取り扱いを開始する。