日本のサステナ関連法律

こんにちは、plaplat編集部のTomです。冒頭の問いかけを引き取りますと、実は日本でも「カーボンニュートラル」という言葉が出てくる前から、この世界観に向かうための法律が整備されています。
それが「温対法」と「省エネ法」です。今回は日本が世界に誇るべき、この二つの法律についてレポートしていきたいと思います。

製造業の方で、日頃こちらの方面に接しておられる方は『毎年やってるあれね』となるかも知れませんが、初めて耳にする方や、何となく知っている方からは『違いがよく分からない』という声を耳にします。
二つの法律の違いを見ながら、一緒に学んで参りましょう!

「温対法」と「省エネ法」

まずは「温対法」です。
正式名称は「地球温暖化対策の推進に関する法律」で、ほかにも「地球温暖化対策推進法」と省略して表記されることもある、平成真っ盛りの1998年10月9日に制定された法律であり、「京都議定書」がきっかけとなっています。
内容は、カーボンニュートラルに向けた地球温暖化防止を目的とした法律であり、対象者には、温室効果ガスの排出量に対する報告義務が課されています。
近年では、2021年3月2日に「パリ協定」の定める目標との整合性を踏まえ、「地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案」が新たに閣議決定されています。

もう一方の「省エネ法」は、正式名称を「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」と言い、「オイルショック」を機に設けられた法律です。
故に制定は1979年とかなり古いものです。経済・家計へ深刻な影響を与えた問題への対策として、エネルギーを効率良く利用していくために制定されており、温対法とは若干目的が異なります。

いろいろなサイトでも若干の差と表現されている所が多くあると思いますが、plaplat的なまとめ方をしますと

 ✅ 温対法 ・・・カーボンニュートラルを促す為の法律
 ✅ 省エネ法・・・資源の効率的な活用を義務化し、更にカーボンニュートラル的な要素も加えた法律

となります。
「持続可能な社会の実現」を目指す点では、「想い」は同じと考えても問題ないと思います。

二つの法律を対比して見てみましょう

目指す方向は同じでも、前段のように時代背景が異なれば、対象や要求、罰則には差があります。
以下に主要項目をまとめてみました。



最終ゴールは同じですが、やはり違いますね。

まずは対象については、温対法が「温室効果ガス」に限定されているのに対し、省エネ法は「エネルギー全般」になっています。
その他にも異なる点はありますが、最も大きな差と言えるのが、省エネ法が「削減に向けた取り組みを求めている」というところでしょう。
省エネ法は、対象事業者に対して、1年毎に全体のエネルギー消費量(エネルギー消費原単位)を「1%以上」削減する計画と実行を求めており、取り組みが著しく不十分と判断された場合には、国による指導や立入検査、合理化計画の作成指示、公表、命令が課され、最終的には罰金の対象とするという厳格な法です。

今後の取り組みに向けて

いま世界がカーボンニュートラルに向け「SBT認証」などの新しい削減ルールを構築している中、日本は1979年から削減を前提とした活動義務を課していたとは!!
私の心の中には、日本企業は欧米に後れを取っているのではないかと言う心配がありましたが、そんなことはありません。
日本には「地道に削減する、改善するという土壌が過去からあるのだ」という新たな気づきを、今回の調査から得る事ができました。

次回は「GHG排出量の算定」に焦点を当ててレポートしたいと思います。