EPEATの歴史

EPEATは、米国環境保護庁(EPA:Environmental Protection Agency)による助成のもと、製造メーカー、環境保護団体、機器購入者の各代表の協力により開発されています。
評価基準の管理・運営は、2005年に設立された非営利団体であるGreen Electronics Council(GEC)が行なっています。
※GEC Webサイト,参考_2023.3.8.https://globalelectronicscouncil.org/

当初2006年7月にPCおよびディスプレイ向けの基準としてリリースされ、その後2012年10月に画像機器向け、同年12月にテレビ向けの基準が追加されています。

米国では、2007年の「大統領令 13423(Executive Order 13423)」において、「米国政府関連機関は購入する電気電子製品の95%以上をEPEAT適合品としなければならない」と定められています。
EPEAT認証を受けた製品は、EPEATで定める環境パフォーマンス基準によって、「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」にランク付けされており、製品購入者はランクをもとに、環境負荷の少ない製品を容易に探し出すことができます。
米国発のEPEATですが、現在では世界43か国で利用可能となっています。

実際の運用

管理・運営はGECが行うものの、評価基準そのものは「IEEE1680」という、米国電気電子学会の規格になっています。(IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers、電気電子学会)
IEEE 1680は、上述のように①PC及びデイスプレイ、②画像機器、③TV、の3つ製品群に分けられています。 

各基準の最新版は以下の通りです。
■IEEE 1680.1-2018 : IEEE Standard for Environmental and Social Respomsibility Assessment of Computers and Displays
■IEEE 1680.2-2012 : IEEE Standard for Environmental Assessment of Imaging Equipment
■IEEE 1680.3-2012 : IEEE Standard for Environmental Assessment of Televisions

改訂の大枠

私が知っている範囲ですが、基準改訂は2022年4月6日に改訂作業の進め方、日程が公表されています。ここでは2024年8月から新基準への完全移行を予定していましたが、専門委員会からの新基準案公開が遅れたため日程に見直しが入っています。
最終実施計画についてはGECのWebサイト内に掲載があり、現段階での完全移行予定日は2025年12月31日となっています。
※GEC.「Final Implementation Plan for Updated EPEAT Criteria」,参考_2023.3.8. https://globalelectronicscouncil.org/wp-content/uploads/EPEAT-Implementation-Plan-Final.pdf

今回の改訂にあたっては、数値基準策定の根拠となる調査を行なっており「State of Sustainability Research」という形で公開しています。
この調査報告をベースに、「CABs : Conformity Assessment Bodies、適合性評価機関」と呼ばれる機関へ委託し、基準として科学的に適合しているかの評価をした上で最終案としています。

実際の変更内容で大きいのは、
①従来の3基準を一つにまとめた
②基準を4つのモジュールに大別した
ことです。
従来の1680.1から1680.3は、要求内容が同じ項目が多くありましたが、①の変更ではこれを一つにまとめ、製品群で異なる部分は対照表などで対応しています。
②の変更内容となる「4つのモジュール」を次の表にまとめました
次回のコラムからは、これら4つのモジュールについて、最終ドラフトをベースに一つずつ解説を行なっていきます。

画像提供:P.M.アドバイザー



↓↓ 本コラムシリーズの続きはこちら ↓↓
【解説】改訂版「EPEAT」の新基準
0. EPEAT及び改訂の概要
1. 気候変動の緩和
2. 資源の持続可能な利用
3. 懸念化学物質の削減
4. 企業のESGパフォーマンス