BASFのサステナビリティの方針

BASFは全世界に従業員約110,000人を有し、2022年度は873億ユーロの売上高を誇る世界最大級の化学メーカーで、自動車、建設、医薬品・医療機器、電機・電子、包装材、パーソナルケア・ホームケア、農業・食品など、ほぼすべての産業に対し、製品とソリューションを提供しています。BASFは2050年までにカーボンニュートラル達成を掲げており、この目標を達成するべく、生産やエネルギー消費の効率化、再生可能エネルギーの利用拡大、化学品製造時にCO2の発生を防ぐ、新たなプロセスの開発および導入の促進に取り組んでいます。

プラスチック製品におけるサステナビリティ事業

BASFのプラスチック製品における「マスバランス・アプローチ」と「ケミカルリサイクル」について紹介します。
マスバランス・アプローチは、バイオマスやリサイクル材などのある特性を持った原料と、従来の石化由来などの原料が混合される場合に、特性を持った原料の投入量に応じて、生産する製品の一部にその特性を割り当てる手法です。簡単に言いますと、石油由来原料を90%、バイオマス由来原料を10%投入した場合、それらの原料はすべて生産過程で混ぜ合わさりますが、最終的に仕上がった製品の10%に、バイオマス特性を割り当てることが出来るというものです。
こちらの動画で詳しく紹介されています。


こうした計算をベースとした手法により、製品の品質や性質を変えることなく、温室効果ガスや石化由来原料の投入量を削減することができ、その結果、マスバランス製品を購入したユーザーは、既存の製法・設備・工程を変更する必要はなく、従来の製品と同じように使用することができます。
BASFのマスバランス・アプローチに関しては、こちらの動画もご覧ください。


マスバランス製品を生産するためには、原料の「入」と最終製品の「出」を正確に計り、報告する必要があるため、独立機関からの監査を受けることが必須となります。BASF社は認証スキームとしてISCC、REDCert2といった大手認証機関の監査を受けており、既に700品目以上のバイオマスバランス製品を展開しております。


次にBASF社のケミカルリサイクルについて紹介します。
ペットボトルのような、大量で、且つ不純物や異材の混入がほとんど起こらないワンウェイプラスチック廃棄物の場合は、マテリアルリサイクルの方が、ケミカルリサイクルよりも温室効果ガスの排出量を少なく抑えることができますが、その他の混合プラスチックや、汚れたプラスチックの場合は特に、マテリアルリサイクルすること自体が不可能であったり、できたとしても効率が非常に悪くなる可能性があります。このため、こうしたプラスチック廃棄物の大半は焼却され、そこで回収されたエネルギーが蒸気または電気の生成に利用されていますが、こうした焼却、また埋立されるプラスチックを、より効果的に社会に循環させるための方法がケミカルリサイクルになります。ケミカルリサイクルに関しては、こちらの動画もご覧ください。


BASFは2018年にChemCycling®(ケミサイクリング®)プロジェクトを立ち上げ、プラスチック廃棄物を原料(熱分解油)に変換する「熱分解」と呼ばれる技術を保有するパートナーと協力しています。この油をバリューチェーンの初期段階(例:スチームクラッカー)で、「フェアブント」と呼ばれるBASFの統合生産ラインに投入し、化石原料を一部置き換えることができます。
Ccycled* TMは、第三者機関による認証済みのマスバランス・アプローチにより、その製品の生産に必要なだけのリサイクル原料が、生産の初期段階で投入されたことが保証された製品で、BASFのUltramid® Ccycled* TMを使用したポリアミドフィルムは、食品向け包装材になっています。

ISCC PLUS認証取得とプラスチック添加剤ポートフォリオ拡大

最後にBASFのマスバランス・アプローチに関して、2023年4月24日に発表された事例を紹介致します。
BASFは、スイスのカイステンおよび米国アラバマ州のマッキントッシュの製造拠点で生産されている、特定のプラスチック添加剤のグレードが、ISCC PLUS認証(国際持続可能性カーボン認証)を取得したことを発表しました。BASFは今回の認証によって、マスバランス・アプローチによって再生可能原料を使用し、製品カーボンフットプリント(PCF)を低減する、持続可能な主力プラスチック添加剤のグレードを提供できるようになりました。
ISCC PLUS認証は、バリューチェーン全体での再生可能原料の使用を保証するものであり、国際的に認められたマスバランス方式の認証制度です。
この認証によって、BASFはプラスチック添加剤のユーザーに対して、特定の製品のマスバランス認証を提供できるようになります。スイスと米国の製造拠点は、ISCC PLUS認証を受けたパイロットサイトであり、今後は世界的に導入されていく予定です。

BASF.「BASF、ISCC PLUS認証を取得し、VALERAS® のプラスチック添加剤ポートフォリオを拡大」,参考_2023.5.16.https://www.basf.com/jp/ja/media/news-releases/global/2023/04/p-23-181.html