公開日:2023/10/26

最終更新日:2023/10/26

どうしても発生させてしまうGHGをオフにできる日本の仕組み「J-クレジット」とは?

J-クレジット制度とは、再生可能エネルギーの活用や省エネ設備の導入、適切な森林管理等による温室効果ガスの排出削減・吸収量をクレジットとして国が認証する制度です。
中小企業等の省エネ・脱炭素投資等を促進するとともに、クレジットの活用により国内の資金循環を生み出すことで、経済と環境の好循環を促進させる期待が持たれています。
今回はこの仕組みについて紹介して行きたいと思います。

J-クレジットの創出方法

●J-クレジットを創出するには
J-クレジットは、日本国内で行われる様々な排出削減・吸収事業が対象であり、規定されている方法論であれば、誰でも創出が可能です。
また、創出者の制限はなく、大企業、中小企業、地方自治体、地域コミュニティなども対象となります。

J-クレジットの対象設備は、申請日から遡って2年前以降に導入・実施されたものになります。
ですので、これから導入する設備はもちろん、期間内であれば、温室効果ガスの排出削減を既に実施している場合でも対象となります。
また方法論という、温室効果ガスを削減する技術や方法ごとに排出削減の算定方法やモニタリング方法等を規定したものがあり、2023年3月時点で6カテゴリー69の方法論があります。
J-クレジットに参加認定を受ける際に、方法論のいづれかの条件を満たしていることが必要です。

J-クレジットの創出の流れと要件

●J-クレジット創出の流れ
J-クレジット創出を行うには、プロジェクト登録が必要となります。
始めに、プロジェクト計画書を作成し、第三者機関による妥当性審査を受けます。その結果をもって、認証委員会の審査を経てプロジェクト登録に至ります。

次に、モニタリングの実施です。
プロジェクト登録後、削減活動のモニタリング報告書を作成し、第三者機関による検証を受けます。その後、認証委員会の承認をもって、J-クレジットが発行されます。
ただし、プロジェクトの登録から、認証・発行までは、およそ2年程度かかります。

●J-クレジット創出の要件
J-クレジット創出の要件として、「追加性」「環境価値のダブルカウントの禁止」があります。
J-クレジット制度では、プロジェクトに追加性を求めており、J-クレジットとして認証される排出削減・吸収量は、J-クレジット制度が存在しない場合に対して、追加的な排出削減・吸収が実現されたものでなければなりません。
投資回収が3年以上かかるなど、対象の排出削減・吸収活動がJ-クレジット制度なしには成り立たないものである必要があります。
また、J-クレジット制度においては、環境価値のダブルカウント(1つの排出削減・吸収効果について、重複させて認証、使用または報告すること)の禁止が明記されています。

●J-クレジット創出にあたってのメリット
J-クレジット創出者の具体的なメリットとして、以下が期待されます。
・J-クレジットの売却益の確保
・企業のPR効果

まず、創出したJ-クレジットを売却した場合は、売却益を得ること出来ます。
得た売却益で、設備導入した費用を回収したり、さらなる投資に活用することもできます。
また、J-クレジットを創出することは、一般消費者に向けてのPR・アピールにもなり、企業イメージの向上につながります。
商品が、他社商品と同様のサービスであれば、より環境にやさしいほうが選ばれる傾向にあり、売上の向上に貢献することができます。

J-クレジットの活用方法

J-クレジットには様々な活用方法がありますが、主な活用方法については温対法、省エネ法といった国内法やCDP、RE100、SBTなどの報告に活用することができます。
もちろん、カーボンオフセットとしても活用することができます。
ですが、J-クレジットは、活用方法によって使用できるクレジットの種類が限られており、クレジット種別による活用先一覧は、以下の表をご参照ください。
また、活用する先のルール変更により、取り扱い方法が異なる場合がありますので、実際の活用におかれましては、注意が必要になります。詳細は、必要に応じて活用先の最新情報をご確認ください。

※J-クレジット制度_クレジット活用_クレジット種別による活用先一覧参照

画像提供:(株)バイウィル

J-クレジットの現状・今後の需要

上記で述べた通り、J-クレジットの人気や需要は年々増加しております。
下記の図は、入札販売における落札価格の推移になります。

画像提供:(株)バイウィル

2018年から2023年にかけて入札価格が上昇している傾向から、J-クレジットの需要が伸びてきていることが覗えます。
今後、カーボンニュートラルの実現を目指すうえでは、自社がサステナビリティであり続けることが大切であり、脱炭素活動を積極的に行っていくことが推奨されます。
J-クレジットの創出に関して、少しでもご興味をお持ちでしたら、是非弊社へご相談くださいませ。

次項以降は、J-クレジットの創出について、具体的な内容を掘り下げてご紹介できればと思っておりますので、次項も是非お楽しみに!

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丸浦 壮太郎

<所属>株式会社バイウィル
<専門分野>GX全般

<紹介文>各種環境クレジット(Jクレジット、非化石証書、海外証書等)のご相談から購入支援までさせていただいております。
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