CFPとは?

こんにちは、plaplat編集部のTomです。今回は最近よく耳にするキーワード「カーボンフットプリント(CFP)」の概要をご紹介します。
「Carbon Footprint」=CFPとは、製品のライフサイクル全域で排出された温室効果ガス(GHG)をCO2相当量で表現したものです。

CFPによって、製品にまつわるCO2排出量情報が視える化されることで、以下が推進されていくと考えられます。

□ 売り手と買い手の間で、排出量削減を意識した購入活動が行なわれる
□ サプライチェーンを構成する企業間で協力し、更なるCO2排出量削減を行なう
□ 最終消費者が、より低炭素な商材を選定できる社会が構築される

では、冒頭に述べた「ライフサイクル全域」「CO2相当量」とはどういう意味でしょうか?
重要となるこの2つのポイントを、次に確認していきましょう。

ライフサイクルとは?

ライフサイクル(Life Cycle)とは「ゆりかごから墓場まで」とも言われ、生まれてから終焉を迎えるまでの生涯(ライフ)全体を指したものです。
プラスチックの世界で考えてみると、プラスチック原料の生産から、最終製品が廃棄されるまでの、全てのサプライチェーンが含まれることになります。

■ 原材料(プラスチック)の生産
■ 部品製造(成形加工)
■ 最終製品生産(組み立て)
■ 使用(消費・修理)
■ 廃棄(焼却・リサイクル等)

これら全ての過程で排出される温室効果ガス(GHG)を、一つの製品にまつわるGHGとして把握しようという事ですね。

CO2eqとは?

次に「CO2相当量」とはどういうことでしょうか?
CFPの算定は、CO2、CH4(メタン)、N2O(亜酸化窒素)と、数種類のフッ素ガスからなる「温室効果ガス」が対象になって、これを分かりやすく一つの数値で表現する為に「CO2相当」に換算されています。故に単位は「CO2eq」と表され、正式には「CO2 equivalent」(二酸化炭素同等)となります。
製品によってライフサイクルは異なり、排出されるガスも排出量も異なりますので、それらを並べてしまうと分かり辛くなるため、最も量の多いCO2に寄せているということなのです。

では、さまざまなガスをどのようにCO2に「換算」しているのでしょうか?
換算は、CO2による地球温暖化影響を「1」とした場合の、それぞれガスによる影響度を係数化し、排出量を掛け合わせて算出されます。
この係数を「地球温暖化係数(GWP=Global Warming Potential)」と言います。

全国地球温暖化防止活動推進センター.「温室効果ガスの特徴」,出典_23.5.15
https://www.jccca.org/download/13266?dls=bJoEnH#search



このGWPは、「IPCC=Intergovernmental Panel on Climate Change」が策定しており、IPCCは、1988年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)によって設立された政府間組織で、日本語では「気候変動に関する政府間パネル」と呼ばれています。(以前のコラムでも登場しましたね)

またGWPは、IPCC評価報告書により示された数値に基づき、1997年のCOP3・京都会議等で「排出後100年間の影響を考慮したものを用いる」ということで決まりましたが、数年先の見通しすら刻々と変わる中、この係数は随時更新されています。
ちなみに現時点のGWPは「IPCC第6次評価報告書」の数値に基づき、2023年3月に開催されたIPCC第58回総会で採択されています。

今後も議論が深まるCFP

地球温暖化を引き起こす「温室効果ガス」のそれぞれを、見やすいかたちに数値表現し「全員で低炭素な消費者行動を進めていく」という目的を達成しようとしているのですね。

今回はだいぶポイントを絞ってレポートしましたが、それでも「CFP」の生い立ちやルール、データの根拠などがいろいろありましたね。
CFPの世界は複雑です。そのため、皆がより理解し、使い易くなるためのルール決めや認証方法等が途上であり、今まさに国や権威のある機関で議論が進められているのです。

次回は、GHGプロトコルに基づいた「組織単位のGHG排出算定」についてレポートしたいと思います。