公開日:2023/10/31

最終更新日:2023/11/22

製造業・工場におけるカーボンニュートラルの取り組みについてわかりやすく解説!前編【ヒナタオエナジー】

最近ではメディアなどで「カーボンニュートラル」という言葉を耳にする機会が増えているのではないでしょうか?
2015年に採択されたパリ協定では、「世界的な平均気温上昇を工業化以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること」といった目標が合意され、この目標達成のために120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」を目指しています。
日本でも菅元総理が2020年に「2050年カーボンニュートラル宣言」を行い、その達成に向けた取り組みが政府や企業を通じて急速に広がっています。
今回の前編では、カーボンニュートラルに関連する基礎知識を解説し、後編では具体的な取り組み事例について紹介していきます。

カーボンニュートラル関連の基礎知識

カーボンニュートラルとは
カーボンニュートラルとは、地球温暖化の主要な原因である二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を、削減と吸収・除去などを組み合わせて差し引きゼロにすることを指します。製造業や工場では、エネルギーの使用や生産プロセスにおいて多くの温室効果ガスが排出されるため、カーボンニュートラルの実現に取り組むことが求められています。

脱炭素との違い
カーボンニュートラルと脱炭素は、どちらも地球温暖化対策の取り組みですが、以下の点で異なります。

•脱炭素は、効率的なエネルギー利用や省エネルギー技術の導入、クリーンなエネルギー源への転換などによって温室効果ガスの排出量を削減することに重点を置いています。
•カーボンニュートラルは、排出量の削減だけでなく、削減できない排出量を他の場所で行った削減や吸収・除去などの手段で相殺し、排出量の全量を削減と相殺でゼロにする状態を指します。

温室効果ガスの吸収・除去とは
温室効果ガスを減らす取り組みには、削減以外に吸収や除去といった手段があります。

吸収
植物の力を利用して大気中の二酸化炭素を吸収することです。植物は光合成によって二酸化炭素を吸収し、酸素を放出します。植林活動や森林の保護などによって、二酸化炭素の吸収能力を増やし、大気中の温室効果ガスを削減することができます。

除去
既に大気中に存在する温室効果ガスを回収して取り除く技術です。これにはCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)などがあります。CCSは、発電所や工場から排出された二酸化炭素を回収し、地中に貯留・圧入する技術のことです。

資源エネルギー庁.「エネルギーの基礎用語~CO2を集めて埋めて役立てる「CCUS」|スペシャルコンテンツ」,出典_2023.10.24.
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/ccus.html

脱炭素経営とは

脱炭素経営は、企業や組織が環境への負荷を軽減し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指し、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出削減を重視して経営活動を行う取り組みです。脱炭素経営には、以下のようなアプローチがあります。

1.グリーンエネルギーの導入
再生可能エネルギー(風力、太陽光、水力など)の利用を増やし、化石燃料に依存しないエネルギー源を活用します。

2.エネルギー効率の向上
エネルギー効率の高い機器やシステムの導入により、エネルギー使用量を削減します。省エネ照明設備や冷却システム、効率的な製造プロセスの採用などが含まれます。

3.輸送の最適化
製品やサービスの移動、貯蔵、在庫管理、配送などの効率化や交通手段の改善により、輸送に伴う二酸化炭素排出量を削減します。例えば、物流ネットワークの最適化、燃費効率の良い車両の導入、運送ルートの最適化などです。

4.新たなテクノロジーの活用
環境への影響を軽減できる新たな技術を開発・導入します。再生可能エネルギーの開発、二酸化炭素の捕捉と貯留技術(CCS)、省エネルギー製品の開発などが含まれます。

5.サプライチェーンの可視化と環境基準の設定
原材料調達、製造、物流、販売、廃棄など、経営活動の一連の流れにおけるエネルギー使用量、温室効果ガス排出量、廃棄物などを可視化し、サプライヤーの選定における環境基準を設定します。これにより、企業は自社のサプライチェーン全体での環境負荷を管理し、持続可能性の観点から適切な選択を行います。
脱炭素経営の利点は多岐にわたります。まず、企業のイメージやブランド価値を向上させることができます。環境問題に積極的に取り組む企業は、社会的な信頼性や顧客の支持を得やすくなります。また、エネルギー効率の改善や再生可能エネルギーの利用により、経費削減やリソースの効果的な利用につながる可能性があります。

環境省.「脱炭素経営のメリット事例:脱炭素経営ハンドブック」,参考_2023.10.24.
https://www.env.go.jp/earth/SMEs_handbook.pdf
環境省「企業の脱炭素経営への取組状況 | 地球環境・国際環境協力」,出典_2023.10.24.
https://www.env.go.jp/earth/datsutansokeiei.html

スコープ(Scope)について

スコープ1(直接排出量)
企業や工場が直接的に生成・放出する温室効果ガスの排出量を指します。例えば、燃料の燃焼による二酸化炭素の排出や、製品製造過程におけるガスの放出などが含まれます。スコープ1の排出量削減は、自社内での効率的なエネルギー利用やプロセス改善によって実現されます。

スコープ2(間接排出量)
企業や工場が間接的に関与する電力消費に伴う温室効果ガスの排出量を指します。主に電力会社から供給される電力の生成過程におけるガスの排出が大きな比重を占めます。スコープ2の排出量削減は、再生可能エネルギーの利用やエネルギー効率の向上などによって実現されます。

スコープ3(間接排出量)
企業や工場の活動に関連するその他の間接的な温室効果ガスの排出量を指します。これには、原材料調達や製品の輸送、廃棄物の処理、顧客の製品使用によるガスの排出などが含まれます。スコープ3の排出量削減は、グリーンサプライチェーンマネジメントやリサイクル、廃棄物削減の取り組みなどによって実現されます。
これらのスコープは、企業や工場が環境に与える影響を包括的に評価するために用いられます。カーボンニュートラルを実現するためには、自社内だけでなくサプライチェーン全体の努力が必要とされます。スコープの適切な評価とそれに基づいた取り組みが、企業の環境負荷の削減につながります。

環境省.「出量算定について – グリーン・バリューチェーンプラットフォーム」,出典_2023.10.24.
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/estimate.html


脱炭素経営とスコープの理解は、企業や組織が持続可能なビジネスモデルの構築に向けて重要な要素です。環境への配慮と経済的な成果を両立させる取り組みが、持続可能な未来を築くために不可欠です。

ヒナタオエナジーのご紹介

私たちヒナタオエナジーは、法人向けの自家消費PPAサービスを通じて二酸化炭素を削減し持続可能なエネルギー利用の実現に貢献しています。

安心の東京ガスグループ
長年エネルギー事業に携わってきた東京ガスグループの一員として、施工からメンテナンスまで高品質なサービスを提供しています。初期費用やメンテナンス費用は毎月のサービス料金に含まれており、突発的な支出に備える必要はありません。

契約期間は20年間を基本にお客さまのニーズに合わせて設定させていただいております。また、その期間中は、東京ガスグループの確かな施工技術と信頼性の高いメンテナンス対応をヒナタオエナジーにお任せいただけます。

さまざまな屋根に対応します
ヒナタオエナジーが提供する太陽光パネルは軽くて薄いため、従来のパネルでは導入が難しいとされていた屋根にも取り付けることができる可能性があります。また、屋根に穴をあける必要もないため建物への影響も限定的です。

さらに、屋根面積が比較的小規模でもサービスの提供が可能です。パネルの設置が可能な面積が150㎡以上であれば、是非ご相談ください。

資料請求・お見積もりは無料ですのでまずはお気軽にお問い合わせください。
私たちは、皆さまのご要望に合わせた最適な太陽光発電の導入をサポートいたします。

次回は製造業・工場におけるカーボンニュートラルの取り組み事例を紹介します。

出典:株式会社ヒナタオエナジー https://www.hinatao.co.jp/hinatao_solar/blog/article/blog-detail-02.html

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来村 俊郎

株式会社ヒナタオエナジー
代表取締役社長

ヒナタオソーラー | ヒナタオエナジー (hinatao.co.jp)


東京ガスに入社後、Harbard Uni Weatherhead Center 客員研究員として「脱炭素に向けたスマートシティネットワーク構築」をテーマに研究、論文を執筆。その後、東京ガスリブソリューションズ㈱ 常務取締役に就任。新規事業会社2社のコーポレート部門を支援。このとき支援を行った事業会社のひとつである㈱ヒナタオエナジーの代表取締役に就任。