公開日:2023/12/26

最終更新日:2023/12/27

カーボンオフセットとは?非化石証書やJクレジットの活用についてもわかりやすく解説!後編(ヒナタオエナジー)

カーボンオフセットは、脱炭素経営の一環として、企業等が自らの温室効果ガス排出量を相殺する方法です。代表的なツールとして非化石証書やカーボンクレジットがあり、その活用は近年急激に増加しています。
カーボンオフセットの仕組み、温室効果ガス削減活動のなかでの位置づけや具体的な方法について、前編後編にわたり、わかりやすく解説します。
※前編はこちらから。カーボンオフセットとは?非化石証書やJクレジットの活用についてもわかりやすく解説!前編

Jクレジットと非化石証書の違い

Jクレジットと非化石証書は、いずれもカーボンオフセットの手段として活用できますが以下のような違いがあります。

Jクレジットは、様々な環境活動による排出量削減・吸収をカーボンクレジットとして国が認証する制度です。Jクレジットプロバイダーを通して、またはJクレジット制度事務局による入札販売で購入することができます。
一方、非化石証書は国内の再エネや原子力などによって発電された非化石電力の環境価値を国が認証・証書化したものです。非化石取引市場で入札し、購入することができます。
Jクレジットは森林保全や製品製造プロセスにおける排出量削減など様々な環境活動を対象にしていますが、非化石証書は発電時の排出量削減のみを対象としています。
Jクレジット、非化石証のいずれもCDP(※1)やSBT(※2)などのグローバル情報開示やR100(※3)などのイニシアチブに活用することができます。
Jクレジットも非化石証書も国の制度により認証・発行されますが、その他にもボランタリークレジットやグリーン電力証書など民間機関が認証・発行する証書等もあります。

画像提供:株式会社ヒナタオエナジー


※1)CDPとは:
英国の国際NGO団体。世界中の企業の環境に関する取り組みについて質問票を送付し、得られた回答を開示している。その内容はESG情報として投資家による活用が進んでいる。

※2) SBTとは:
Science Based Targetsの略でパリ協定が求める水準と整合した企業が設定する温室効果ガス排出量削減目標。CDP、国連グローバルコンパクト、世界資源研究所、WWFの4団体で共同運営されている。サプライチェーン全体での排出量の削減が求められ、ESG情報として活用されている。

※3)RE100とは:
企業が自らの事業の使用電力を100%再エネで賄うことを目指す国際的なイニシアチブ。国際NGO団体のClimate Groupにより運営されている。100%再エネ化達成に向け期限を切った目標設定を行い、公表することが求められる。RE100に参加することはESGの観点から高く評価されている。

※4)トラッキング付きとは:
非化石証書に電源の所在位置、電源種、発電出力などの情報が追加されていること。

カーボンクレジット・証書活用の留意点

カーボンクレジットの要件として「その環境活動が実際に行われたことが証明できること」「測定可能であること」「二重カウントがされていないこと」などがあります。 したがって第三者による認証がされている信頼性の高いカーボンクレジットや証書を購入することが重要です。
前述のCDPやSBTなどの権威あるグローバル情報開示やRE100等に活用できるカーボンクレジットや証書は限定されているので注意が必要です。

カーボンオフセットの課題

カーボンオフセットの取り組みに関する主な課題には以下のようなものがあります。

1)カーボンクレジットの多様性
現状、さまざまな認証団体や方法論による多様なカーボンクレジットが存在しています。さらに排出量削減に向けた取組を促進するための各種国内制度や国際ルールにおけるカーボンクレジットの位置づけが十分に整理されていないため、企業等はどのクレジットを活用すべきかや、その価値をステークホルダーにどのように訴求すればよいか判断が困難になっています。
国はこの課題を解決するため、カーボンクレジットの活用の道筋の明確化に取り組んでいます。

2)カーボンクレジットの不足
温室効果ガス削減への世界的な要請の高まりに伴い、企業による削減困難な排出量のオフセットを目的としたカーボンクレジットの活用が活性化しており、需要、供給共に急速に伸びている状況です。

国際的なカーボンクレジットの発行量・無効化(※5)量の推移

※5)無効化とは:購入したカーボンクレジットが再販売・再使用できないようにカーボンクレジットの使用履歴を記録すること。
経済産業省「カーボンニュートラルの実現に向けたカーボン・クレジットの適切な活用のための環境整備に関する検討会(カーボン・クレジット・レポート)」,出典_2023.12.18.https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/carbon_credit/20220627_report.html


現在、削減系のカーボンクレジットが主な供給源であり、カーボンクレジット全体の9割を占めています。
しかし、将来的には温室効果ガス削減への取り組みが進むほど追加の削減効果が小さくなるため、供給量は減少していく方向です。
そのため、今後は植林や大気中の温室効果ガスを吸収する技術などから創出される吸収・除去系カーボンクレジットの創出拡大が課題となっています。

まとめ

カーボンオフセットは自社の設備を更新したり、製造プロセスを変更したりすることなく取り組める温室効果ガス削減のための手段です。
現時点では技術的に排出量削減が難しい分野があることを鑑みれば早期に排出量を削減するためには有効な手段と言えます。

しかし、地球全体の排出量削減を着実に進めていく観点から、まず自らの排出量削減に努め、それでも削減が困難な排出量にカーボンオフセットを活用することが望ましいとされています。
カーボンオフセットは単独の取り組みではなく、総合的な脱炭素戦略の一環として考えることが重要です。「知って、減らして、オフセット」の順番で取り組みを進めましょう。


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出典:株式会社ヒナタオエナジーhttps://www.hinatao.co.jp/hinatao_solar/blog/article/blog-detail-03.html

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来村 俊郎

株式会社ヒナタオエナジー
代表取締役社長

ヒナタオソーラー | ヒナタオエナジー (hinatao.co.jp)


東京ガスに入社後、Harbard Uni Weatherhead Center 客員研究員として「脱炭素に向けたスマートシティネットワーク構築」をテーマに研究、論文を執筆。その後、東京ガスリブソリューションズ㈱ 常務取締役に就任。新規事業会社2社のコーポレート部門を支援。このとき支援を行った事業会社のひとつである㈱ヒナタオエナジーの代表取締役に就任。