公開日:2023/05/26

最終更新日:2023/06/13

Interpack(国際包装産業展)2023
パッケージの最新動向

世界最大の国際包装産業の展示会のInterpackが6年ぶりにドイツにて開催されました。今回はそのInterpackで出展していた注目企業からパッケージの最新動向を見ていきたいと思います。

Interpackとは?

Interpackは3年に1回開催される世界最大の国際包装産業の展示会です。前回開催予定の2020年が新型コロナウイルスの影響により中止となり、その前の2017年開催から6年ぶりの開催となりました。Interpackは初回の開催が1958年のため、すでに60年以上の歴史があります。
今回の2023年は5月4日から10日までの7日間の開催で、2,800社以上の出展があり、来訪者は155ヵ国から約143,000名でした。
※前回の2017年は169ヵ国、170,899名の来訪者に出展企業数は2,860社でした。

様々な種類のサステナブルパッケージ

今回の展示会はよりサステナブル色が濃い内容となっており、出展企業の中から数社サステナに関わる商材を取り上げさせていただきたいと思います。

①ProAmpac
ProAmpacは印刷、押出ラミネート、ドライラミネート、製袋加工、またインフレフィルムも製造する総合コンバーターで、全世界に6,000名の従業員を抱え、製造拠点は50拠点を有し、90ヵ国・5,000社以上の顧客を有しています。リサイクル、生分解、バイオ素材などのサステナブル素材を使用したパッケージ製造も手掛けており、ProAmpacは2025年に自社で使用する素材の100%をサステナブル素材へ切り替えすることにコミットしています。

ProActive Sustainabilityというブランドのもと、以下4つの製品ラインナップを立ち上げています。
①ProActive Recyclable:リサイクル可能な設計となっているパッケージ
②ProActive Renewable:植物由来の原料を使用したパッケージ
③ProActive Post-Consumer Recycle(PCR):PEで最大40%のPCR材、PETで最大90%のPCR材をを使用したパッケージ
④ProActive Compostable:生分解素材を使用したパッケージ

ProAmpac社はProActive Sustainabilityの商品群の展示がされておりましたが、中でもモノマテリアルに関しては非常に引合が多いようで、現在の新規引合の6割ほどがモノマテリアルパッケージを占めているようでした。
②ITENE
ITENEは1994年にスペインに設立された会社で、様々な企業とパッケージのR&D&I(研究・開発・イノベーション)を手掛けており、2018年から2022年にかけて1,900社と顧客と開発の取り組みを行っています。
ITENEはサステナブル素材の開発を行っていますが、中でも「SAVE FOOD」の取り組み事例の紹介もされていました。
VALPIPACKはパイナップルの廃棄物をフィルムに練りこみ、内容物の抗酸化機能を持たせたパッケージです。生の牛肉ミンチがこのパッケージにより賞味期限が15%延長させることに成功しています。
E-FRUITはセンサーデバイスで、ベルトコンベアの速度、振動、衝撃など、フルーツの賞味期限に与える影響度を測定します。それらの測定した情報はオンライン上でデータ分析が可能で、その結果により品質向上を図ることが出来ます。
DIANAという小麦粉や米への害虫を防ぐ、特殊な添加剤練りこんだアクティブパッケージも紹介されていました。
③Polinas
Polinasはトルコ/イスタンブールのフィルムメーカーでOPP、CPP、PETフィルムを製造しており、蒸着、コーティングラインも有しています。年間でOPPフィルムは130,000トン、CPPフィルムは16,000トン、PETフィルムは50,000トン、蒸着ラインは20,000トン、コーティングラインは5,000トンのキャパシティを有しています。
モノマテリアル用のフィルムとして160℃の耐熱OPPと蒸着OPPを展示しておりました。Polinas社製品のみによるモノマテリアルパッケージとして「耐熱OPP/蒸着OPP/低温シールCPP(シール温度80℃)」の構成提案がされていました。


④JBF
JBFは1982年にインドで設立された会社で、PET樹脂やヤーン、PETフィルムを世界各地で製造しています。年間でPET樹脂は1,430,000トン、PETヤーンは544,000トン、PETフィルムは184,000トン製造しています。製造拠点はインドに3拠点、中東に2拠点(UAE、バーレーン)、ベルギーに1拠点の世界6拠点で展開しています。PETフィルムはバーレーンとUAEの拠点で製造しており、プレーンのPETフィルムのみでなく、アルミ蒸着、透明蒸着、コーティングのラインも有しています。
今回展示されていた製品の中で注目したいのは、リサイクルPETフィルムです。ポストコンシューマーリサイクルのPETレジンを90%使用したリサイクルPETフィルムを開発しており、このリサイクルPETフィルムによりCO2が60%削減可能になります。またシール強度10NのPETシーラントフィルムや防曇イージーピールPETフィルムの展示もされていました。

次回はアジア最大級の包装展示会「Propak Asia」

世界最大の包装産業の展示会ということもあり、ここでは紹介しきれないほどの出展内容でしたが、今回のInterpackは特にモノマテリアルに関わる展示が多く、これから更にパッケージのモノマテリアル化が進むと実感できる展示会でした。
特に川上の大手原料メーカーが主導し、フィルムメーカー、コンバーターと協業し、モノマテリアル化の提案をしているのが印象的でした。
アジア最大規模の包装関連の展示会はタイのPropak Asiaで、今年は2023年6月14日から17日にかけて開催予定です。NAGASE GroupもPropak Asiaに出展予定ですので、次回レポートします。

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plaplat編集部

化学品専門商社:長瀬産業グループのメンバーを中心に構成。
専門領域であるプラスチックを基軸に、サステナビリティを実現するためのソリューションと、業界を横断した情報を展開する。